皆さんこんにちは。
さてここでいきなり質問ですが、皆さんは得意なものはありますか?
人によって走ることが得意だったり、絵を描くのが得意だったり、お話しするのが得意だったりしますね。
それでは反対に、ちょっとだけ苦手かな…というものはありますか?
得意なものがあるように、人間やっぱり不得意なものもありますよね。
私はプログラミングの無料コースを、第1回目まで試しに受けたことがありました。
しかし途中で「さっぱり理解不能だし、これをしたところで結果何になるかも分からない」と痛感し、諦めました。
それ以来これは不得意な分野となっています。
そんな感じで、娘にも不得意な分野があります。それは水泳。
娘の名誉のために付け加えておきますが、大きな伸びしろがあった分、今はかなりぐんぐんと力を付けてきています。
しかしニュージーランドの「水泳が普通に出来る基準」があまりに高すぎて、いくら力を付けてきている娘でもかなり引くレベルでした。
そんなお話が今回の内容です。
娘が学校で水泳強化プログラムに入るまでの経緯
もともと水泳に興味を持てなかった娘。
日本と同じように、プールの授業はPrimary school(小学校)の時からあったのですが、娘のマイペースな性格が災いしてか、あまり水泳の授業中でも泳ぐことに真面目に取り組まなかったようです。
私も「しっかり真面目に取り組むように」と何度も伝えていたのですが…。
ニュージーランドの学校は緩いところがあり、先生はそういう生徒には注意はすれど、徹底的に従わせるようなことはしません。それもあり、娘の不真面目さは見過ごされてきたところもあると思います。
次に進学したIntermediate school(中学校)では、学校内にプールがなく、希望者だけが市営のプールに行って練習していたそうです。
娘はやったとばかりに小躍り。
そしてSecondary school(高校)に晴れて入学した娘。
今回の学校にはプールが2つありました。屋内のプール1つ、そして屋外にプール1つ。
生徒たちのスポーツ教育にはかなり熱が入った学校なんだとお分かりいただければと思います。
そして間もなく、娘のクラスでは水泳の授業が始まりました。
水泳の最初のクラスで、先生はどの程度生徒たちが泳げるかをチェックしたそうなんですね。
そこでめでたく、娘がニュージーランドの「水泳の能力の最低基準」を満たしていないことが判明。
後日私のところに、学校からお知らせが来て
「あなたの娘さんは、水泳強化プログラムに加入することが出来ます」
「本来は1Termで$200かかりますが、学校が負担しますので娘さんは無料で受けられます」
まるで娘が何かの特待を受けているかのような口調でした。
しかしこの時、私は娘の水泳クラスの結果に関して何も知らなかったので
「何であまり興味の沸かない水泳教室に、娘が招待されているのだろう…」
と疑問しかなかったのですが、娘がその日の下校中に事の顛末を聞かせてくれたのでようやく理解しました。
特待を受けているのではなくて、基準を満たしていないから補講授業を受けさせられているのですね…。
娘は「これは気まずい…」という気持ちを表情で遺憾なく表現。
曰く
「『いいよいいよでひとくろう(14×14=196)』だね、まさに!」
反省の色を数学で表す、とにかく数学には余念のない娘でした。
水泳強化プログラムで習っていること
こんな感じでスタートした水泳強化プログラム。
最初、かなり不承不承で参加していた娘。
水泳強化プログラムが終わって下校中、ああでもないこうでもない文句を垂れ流していました。
しかしそれでも回を重ねるうちにその面白さを実感してきた様子。
「水に浮けるようになった」
「今日はビート板使って泳げた」
「息継ぎが何となく上手くなったような気がする」
「今日はビート板なしで泳げたよ」
「今日はプールの底が深くて立てない場所まで泳いで行ってみた」
と、水泳強化プログラムがある日の下校中に、毎回満面の笑みで嬉しそうに報告してくる娘。
波乱含みのスタートではあったけれど、この水泳強化プログラムに参加して本当に良かったと親としては思ったりしました。ありがとう、学校!!
そんな娘に、「水泳強化プログラムでどんな泳ぎ方を習っているの?」と訊いてみたところ、こんな答えが返ってきました。
- バタ足
- ビート板使って泳ぐ
- 息継ぎの方法
- 背泳ぎ
- 足ひれ(フィン)を使って泳ぐ
- プールサイドから飛び込みの練習
足ひれ(フィン)使って泳ぐって凄いですよね。とても面白そうだなと思います。
日本の学校では使わないものなので私もやったことがありません。
面白い体験が出来る娘が本当に羨ましいです。
ニュージーランドの水泳の授業、ここが日本と違う!
ここで娘から聞いた内容で、日本の水泳の授業とちょっと違う所をご紹介したいと思います。
- 水泳強化プログラムの先生はライフセーバー
- 足ひれ(フィン)を使って泳ぐこともある
- プールの水の色が透明で緑色
- 冬場でも泳げるようにプールが温かい
- ゴミや髪の毛が水中や底にうようよ
上2つが内容について、下3つがプールについてです。
ライフセーバーはご存じですか?もう説明するほどでもないと思いますが、下に参考サイトを付けておきますね。
こういう方から指導を受けられるのは、水泳の技術が付くのも勿論ありがたいんですが、何しろ子供が溺れる心配がないのが本当に良いですね。
プールの色が緑色というのはビックリしました。透明で緑色なんだそうです。
「日本のプールも緑なの?」と訊かれましたが、決してそんなことはなく大抵無色透明だと返事しました。
また冬でも水泳の練習が出来るように、プールの温度がある程度高いです。
実際、いまニュージーランドは結構な冬で日々寒いのですが、それでも毎週水泳の授業をやっています。勿論冬で雨の日も外で泳いでいます。
ゴミや髪の毛が浮いているのはちょっと残念ですが、まあ日本ほど衛生観念のしっかりした国はむしろ少ないのかもしれませんね。
水泳強化プログラムの先生からの驚きの一言
娘も水泳がさほど苦手ではなく、ある程度楽しさを見出してきた矢先、先生からこんなお話があったそうです。
それが私たちの度肝を抜くものでした。
「ビート板なしで、200mを連続して泳げるようになったら、水泳強化プログラムを卒業していいよ」
つまりはニュージーランドの「水泳が普通に出来る基準」って「難なく連続200m泳げる」なんですよね。
確かに日本でも水泳が得意な子どもは、200mは途中で立つことなく、いとも簡単に泳げるでしょう。
しかしこれが生徒全員の最低基準、というのはかなりハードル高いです。
私もここで学生をしていたら確実に水泳強化プログラムに入るだろうし、何なら局になるくらい長くお世話になる事でしょう…。
そして水泳強化プログラムはこれからも続く
「200m泳げたら卒業」の一言に、だいぶ打ちのめされた私と娘。
それでもやっぱり水泳は、年齢を重ねても足腰の負担少なく続けられるスポーツ。
娘にとって学ぶことはメリット以外ありませんし、こんな素晴らしいコーチについて学べるのはありがたいことです。
それに何より、あんなに水泳に興味のなかった娘が
「フィンを付けて泳ぐとものすごく速く進むんだよ、とても気持ちいい!」
と目を輝かせて話をしてくれるようにまでなったのは、もう大きな収穫ではないでしょうか。
娘は何年かけて卒業するのか分かりませんが、目標は卒業することではなく、水泳を楽しんでそこそこ泳げたら良いなと思っています。200mまで到達できなくても。
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