皆さんこんにちは。
春から夏に向かうこの時期、暑さと肌寒さが交代でやってきているような天候のニュージーランドです。日本でも気温が変わりやすい時期なので、皆さんも身体ご自愛くださいね。
さて今回は英語のイディオムの”Every cloud has a silver lining”を紹介したいと思います。
Every cloud has a silver liningの意味
Collinsではこのように言っています。
If you say that every cloud has a silver lining, you mean that every sad or unpleasant situation has a positive side to it.
引用元:https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/every-cloud-has-a-silver-lining
「どんな大変な悪い状況でも、いい面が必ずある」という意味だったんですね。
大変な状況でも希望を捨てないようにと伝えたいときに使うようです。
Every cloud has a silver liningの語源
今度は”Every cloud has a silver lining”の語源を調べてみましょう。
このサイトによると、最初にこの言葉を作ったのはJohn Miltonという人で、Comusという仮面劇の本の中で初めて使用したそうです。
ただこの”Every cloud has a silver lining”というフレーズがそのまま使用されたわけではなく、文中の中に分かれて描写されたようですね。
I see ye visibly, and now believe
That he, the Supreme Good, to whom all things ill
Are but as slavish officers of vengeance,
Would send a glistering guardian, if need were
To keep my life and honour unassailed.
Was I deceived, or did a sable cloud
Turn forth her silver lining on the night?
I did not err; there does a sable cloud
Turn forth her silver lining on the night,
And casts a gleam over this tufted grove.引用元:https://www.phrases.org.uk/meanings/every-cloud-has-a-silver-lining.html
Silver liningって銀の裏地?それとも輝く縁?
”Every cloud has a silver lining”を調べ始めた時に一つ驚いたことがありました。
それは私が最初にこのIdiomを教えてくれたイギリスの男性は
「黒い雲の、その縁に太陽に照らされた部分があるでしょう。あれを希望の筋と捉えてこのIdiomは作られた。どんな状況でも明るい面があるという意味。」
と言っていたんですね。
雲の輝く縁
ただ調べていくうちに、日本語のサイトで圧倒的に多かったのは
「Silver liningは服の裏にある銀色の裏地だ」
という説でした。
それでは
- イギリスの友人の言う「一筋の太陽に照らされた輝く縁」
- 日本のサイトで言う「銀色の裏地」
一体どちらが正しいのでしょうか。
調べていくうちに、ある翻訳家のブログに行き当たりました。
そこにはこう書かれていたんですね。


結論としては、本来「銀の裏地」という意味で使われ始めたけれど、時代の移り変わりと共にその解釈に変化が生じ、今では「輝く縁」の意味合いが強くなった、ということだそうです。
ただ、日本語訳としては「銀の裏地」の訳が多く広まっているので、和訳する際は「銀の裏地」が適当だということでした。
言葉は生き物だということを実感させられますね。
以上、”Every cloud has a silver lining” について調べてみました。
これが何かのお役に立ちますように。
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