皆さんこんにちは。
先日算数の問題を解いていた娘が、いきなり笑い出したので、どうしたのかと訊いたら
「だってAさんBさんCさん、皆みかんを持ちすぎなんだもん!」
とのことでした。
みかんを全員で分けて、最終的に何個になったか、という問題だったんですけれどね。
娘が注目していたのはそこだったのか…。
ちなみにその後、数時間たった後も思い出してはゲラゲラ笑っていました。
いやはや、人は一体何がツボにはまって笑いが止まらなくなるのか、全く分からないものですね。
…さて今回は上のみかんについての会話とは全く関係のない、
「べそをかく」
の言葉についてです。
「べそ」って何でしょうか?どういう意味だと思いますか?
「べそをかく」の「べそ」はどんな意味?
皆さんもよくご存じの「べそをかく」という言葉。
意味はご存知のように「供などが今にも泣きだしそうな顔になる」という意味ですよね。
でもこの「べそ」。
「べそ」って一体どんな意味か、考えたことはありますか?
私も家族との会話中、娘から「べそって何?」と聞かれるまでは全く考えたこともありませんでした。
とても気になったので調べてみたのですが、とても面白い意味や由来があったので、ここでシェアしたいと思います。
べその意味
「べそ」について調べたら、こんな情報に行き当たりました。
その元の語源は「へす(圧す)」。「へす(圧す)」の意味は下記のように
①力を加える。強くおしつける。「押し合い―し合いして初詣(はつもうで)をすませた」 ②圧倒する。
https://www.kanjipedia.jp/kotoba/0000067200
という意味があります。
その「力いっぱい押し付ける」状態を口で表現すること。
これを後に「へし(圧し)口」と言うようになりました。
一般的に言う、不機嫌になった時の「への字口」ですね。
その「へし(圧し)口」作る事を「へし(圧し)口を掻く」と言うようになりました。
そして「へし(圧し)口を掻く」がずっと使われている間に少しずつ変化していき、最終的には「べそをかく」となったそうです。
なかなか興味深いですね。
この語源を知った時「へす(圧す)」なんて言葉初めて知った!とビックリしました。
でも案外身の回りでも気づかないうちに使われているようです。
へす(圧す)の他の使い方
例えば
- 「押し合いへしあい」の「へし」
- 方言「おっぺす」の「ぺす」
これらも「へす(圧す)」から来ているんですね。
私の出身はこの方言「おっぺす」をよく使う地方に住んでいたので、ここですごく合点がいきました。ちなみに私は茨城県出身なんですが、ほかの県でも使うのでしょうか?
「おっぺす」は「押しへす(圧す)」という意味です。
昔の日本語はHの子音の代わりにPの子音を使っていた?
調べてみると、昔の日本語には子音のHの音がなく、江戸時代くらいまではFに近い音、更にその前はPだったようです。
そのため「押しへす(圧す)」”oshiHesu”という意味で「押っぺす」”oPpesu”と言っていたようですね。多少言いやすいようにその他も変えている感じですが。
なるほど!じゃないですか!?
この法則で作られた言葉は他にもあり、「ひかり」も「ぴかり」という擬態語からなんです。
日本語って面白いですね。
まとめ
色々と話が発展してしまいましたが、今回の本題「べそをかく」については
もともと「へす(圧す)」という言葉から発生し、
「へす(圧す)」という言葉→「へし(圧し)口」→「へし(圧し)口を掻く」→「べそをかく」
という流れだということが分かりました。
長い歴史を持つ日本語、これからも大切に使っていきたいですね。
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