家庭で教える子供への勉強の難しさ(消費税の計算バージョン)
みなさんこんにちは!
自分の子供に算数の勉強を教えていて、あまり子供の理解が良くなかったり、意味不明な勘違いを手放さない姿を見ていると、親として冷静でいられなくなった経験などありませんか?
私も例に漏れずそうです。
今回はそんな親泣かせのお話です。何故そんな意味不明な解き方をしていたのか、そしてどういう対策を立てたのかという事を紹介します。お題は「消費税の計算問題」です。
算数の消費税の計算は大切
消費税って生活するのにどうしても必須ですよね。もう生活の基本とも言えるもので、これが出来なかったら賢く節約だなんて、もう到底不可能です。
特にここニュージーランドでは、こういう計算をあっさり間違える人が多いんです。
そして私達も計算をあまり間違えない文化で育ってきたため、なまじっか「それくらい出来るだろう…」とうっかり信用してしまい、結果相手が計算を間違えたのにも気が付かず、私達も実際より多く払ってしまったという例も多くあります。
なので絶対にこれはマスターしないといけません。
我が家でも練習開始!
算数の勉強で消費税の計算問題は、数ヶ月前に始めました。
「最初は分からなくて当たり前。娘が自分の力で理解出来るように私の方から沢山のヒントを出し、最後まで考えさせ、それでも分からなかったらそれもしょうがない。」
と最初は思っていました。実際私から20分くらい掛けて説明をしました。
そして私の説明を聞いた娘も最後には
「分かった!そういう風に考えればいいんだね!」
と目から鱗のような態度で私に伝えて来るので、私も
「ホッ…」
肩の荷が降りる気持ちでした。
前回説明したことをすっかり忘れている
しかし翌日以降、再び消費税の計算問題を解かせると、これまたビックリするくらい全く覚えていないんですね。
「前回説明したのに…」
と思いもしましたが、子供は忘れる生き物です。くじけずにまた20分ほどかけて説明をしました。
そして説明を聞いて納得する娘。スラスラと問題を解きました。
次回は大丈夫。
そういう確信を持たせるくらい、説明を受けた娘は難なく解いていたんですね。
再びきれいサッパリ忘れる
そして満を持したその次の日。
算数の勉強の時に消費税の計算問題を解かせると
まさか…!?
え、鉛筆が動いていない…
横には難しそうに顔をしかめて考え込む娘。
「ま、まさか…。ま、また忘れちゃったの…!?」
こんな感じで前回の説明を気持ち良いくらいにスコーンと忘れ去り、毎回解けずに時間だけが過ぎていくので、結果として私から20分くらい掛けて説明をすることに。
しかも「少し覚えていて欲しい」という一縷の望みを掛けてヒントだけを出すと、娘の分からなさ加減が更に増すため、毎回イチから説明し直しです。
そしてこんな風に
- 私からヒントを出す→娘、意味分からずポカーン
- しっかり教える→娘、あーなるほどと理解
これが覚えているだけでも10回繰り返されました。
一体これは何のマゾゲですか…
そして栄えある11回目。
きれいサッパリ忘れていました✨
徹底的に理由・原因についてヒアリング
念の為お伝えしておきますが、割増しの計算は出来るんです。例えば
- 「元値から8%の値上げして、972円になりました。さて、元値はいくらだったでしょうか?」
- 「972円の商品が8%の値下げを行いました。いくらになったでしょうか?」
等の計算は、私から説明を受けなくてもスラスラと解けたりするんです。
しかし消費税が全くダメ。
もうこれは徹底的に原因究明をしなくてはこれからも同じと思い、娘に時間をかけてヒアリングを行いました。
「○○ちゃん、これの説明をするのはもう10回目くらいなんだけれど、何で毎回忘れてしまうの?」
そうしたら娘が思ってもない理由を挙げてきました。それは以下のものでした。
「消費税」の言葉自体が難しい説
消費税と言う言葉だけで難しそうで「何やらよく分からない計算をやるんだろうな」って思ってた。
だから消費税と聞くだけで身構えてしまうし、結局はなんか毎回間違えるから、消費税の計算問題は難しいなあ~って思う。
私からのコメント
私は「税金は結構難しくて…」とは全く言っていません。
寧ろ値上げと一緒で、値上げ分が「消費税」という名目で国に入るか、もしくはその売っている人の懐に入るかの違いなだけだと伝えています(毎回)。そして計算方法も具体的に1から10まで教えています。
「国が付けた5%と自分が値上げした5%は、人が違うから計算方法が違う」説
国が付けた5%と自分が決めて値上げした5%は状況が違うから、全く違うでしょう?
「付けた人が変われば、いくら消費税と言えど一緒じゃないし、計算方法も変わってくる」と考えていたそうです。これも最高潮にジンワリ私の胸を揺さぶって来ました。
私からのコメント
「それなら友達のAちゃんが鉛筆を$3で、そして違うクラスのBちゃんが消しゴムを$3で売っていて、それぞれが『10%の消費税』を掛けたら?」
「それでも消費税を掛けている人が違うから計算方法は変わってくるの?そういう事を言いたいの?」
そうではなかった、とここで理解したようです。
「値上げした人の思惑・理由が違うと計算方法は違くなる」説
値上げした人の気持ちが全然違う。気持ちが違うなら値上げだって内容が違う。
気持ち如何で5%でも値上げ後の金額が変わってくるらしいんです。
気持ちを値段に表せられるんだそうです。
私からのコメント
気持ちを金額に表わせられるなら
$3の消しゴム→$3+$きもち
となるってことだよね。
でもそういう商品ってお店で見たことある?
私からのコメント2
Aちゃんが
- 悲しい気持ちで値上げした5%
- もっと儲けたいからという気持ちで値上げした5%
これ計算方法が変わるの?ちょっと式で表してみてくれる?
ヒアリングを小一時間して分かった勘違いの背景、そして対策
勘違いが生まれた背景
ヒアリングを1時間弱行い、娘の勘違いが主にこんな背景から生まれたことが分かりました。
しかしこれは娘特有のものでもなく、子供ならよくある事でもありました。
- 知らないものに対し身構え、色々と考えを膨らましてしまうという面
- 一度その想いがセットされてしまうと、簡単には取り除けないという面
一度こういう状況に陥ると、この感情と思いがその後の成功体験で上書きされない限り、この思いは持ち続ける事になってしまいます。
またそもそも知らないものに対してこういう勘違いが生まれやすいため、慣れ親しむことが大切なんだと実感しました。
問題解決のために取った対策
「ズバリ問題を多く解かせる。そして頭だけではなく体に馴染むまで何度も解いて全問正解出来るまでやり続ける。」
という結論に行きつきました。
9×9の理屈が分かっていても、実際慣れていないと8×7の答えだなんてすぐ出ませんよね?
筆算も理屈が分かっていても、慣れていないとうっかりミスを連発しますよね?
消費税も同じ事なんだなと思いました。
何度も娘に付き合い、何度も解かせた結果…
「言ってたことが分かった。ママが言っていたことが本当にそうだったんだって分かった。」
一瞬ホッとしましたが、次の算数の勉強で消費税の計算問題を解かせたときの状況で判断しようと思います。
私の想定内では「ある程度忘れていても上の素晴らしい勘違いはなくなっている」という所です。
他の方も悩んでいる消費税計算
気になって検索してみたところ、消費税の計算で悩まれている方も少なくないみたいです。
小学校の算数の教え方の問題だな。
去年、食塩水の濃度の問題で%が出てきたとき、%の概念分かってない生徒多すぎだった。
100円(税抜き)のものを買って8%の消費税がかかった。消費税はいくら?と聞くと8円と答える。
計算でどうやって求める?と聞くと、100×0.08と答えられる子は少ない。— minami (@minami57903879) April 27, 2019
【悲報】
パン氏、小学校卒業から10年余年、ふとしたことでようやく消費税計算の式を理解する。彼は、「(算数に関して)やっと中学校に入学できたw」と嬉しそうに語っている。
— パン🍞です (@nhoobeem) April 22, 2019
そういえば小学校の俺は消費税の計算で悪戦苦闘するほど算数が苦手だったなぁ…
— Barbecue Master Warabimochi (@U90qs) April 20, 2018
まとめ
色々と説明しましたが、以下がまとめになります。
- 子供は想像もつかないところで消費税の計算方法でつまずく。
- そして子供が持っている意見もかなり偏ったものもある。
- それらは大体が「問題に慣れていない」ことから起こる。
- 慣れてない内はとにかく問題をひたすら解かせて(これとても大事!)、計算方法を肌で理解させる。
補足
この消費税の計算問題でのトラブルの記事がお役に立てると幸いです。
ちなみに消費税の計算問題に入る前にまずは百分率・割合の計算問題も解きました。こちらも大きな波乱が多かったですが、誰かのお役に立てて欲しくて記事にしてみました。家庭で教えられている方のお役に立つかもしれません。
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