毎日会うおじいちゃん
前にも書いたかもしれませんが、娘を毎日学校に送る際にほぼ必ず会うおじいちゃんがいます。まぁおじいちゃんと言うにはあまりにダンディなのでその括りに入れるのはかなり違和感ありますが、日本語にはそういう方の一般名詞がないので便宜上おじいちゃんと書いてみます。もしくはシニアの男性?でもシニアって響き自体が「おじいちゃん」と言うよりも更に老け感アップが否めないので、ちょっとその方の様子にそぐわないですね。年齢が分かれば「○○歳代の男性」とも書けなくもないのですが、こう書いてしまうと何となく事件の容疑者か被害者っぽくてなんか申し訳ない気がします。そんな想いが頭の中をぐるぐる巡って今はおじいちゃんで落ち着いています。ちょっと愛嬌のある響きで私は好きです。実際とても愛嬌のある人なんです。
名前を知らなかった
そのおじいちゃんと初めて会ったのは今年2月の新年度。それから3ヶ月の間ほぼ毎日会っていました。毎日数分間言葉を交わすだけでしたが、やっぱり毎日会っているとお互いに馴染んでくるものなのですね。昨日の朝、おじいちゃんがこんな事を訊いてきました。
「ところでさ、自分は○○っていうんだ。あなたのお名前はなんていうの?」
そうでした。
この3ヶ月間、毎日会ってお話していたのに名前を訊いていなかったんですね!
「○○と言います。そして娘は□□…」
と答えたんですが、その途端おじいちゃんが今まで見せたことのないような「未知なるものに対しての無表情」となってしまいました。私の名前も娘の名前も全く奇を衒わないしもので、勿論きらきらネームでもないのですが、確かにこっちの人からしたら、かつて聞いたことのない名前と言う面ではきらきらネームとさほど変わらないんですよね。ははは。
おじいちゃんの名前はみんなが知っているような名前だったので私は無理なく覚えられました。ホッ。
名前を憶えていてくれた
そして今朝、またおじいちゃんとお会いしました。おじいちゃんは私をみると、少し考えているような表情を見せながらも、正しく私の名前を呼んでくれました。そして娘も。この方すごいです!!!全く知らない国の言葉で出来上がった名前なんて、まず覚えられないですよね!!
とは言えやっぱりなんか発音するのに難儀しているので、私の英語のニックネームをお伝えしました。そうしたらもう余裕綽々のような表情に戻り、なるほどね!と答えていました。なので明日は私は英語名で呼ばれるかなと予想しています。娘の英語名も訊いてきたので、やっぱりちょっと覚えづらいのでしょう。
英語名は便利
こちらに来てからというもの、ずっと英語名を持つことを結構躊躇っていました。だってどこから見てもアジア顔でしかないこの私がエリザベスとか…ちょっと心底pgrの極みじゃないですか。
だけれどやっぱりこっちの国の人は(当たり前だけれど)違う国の名前は絶対的に覚えにくいようです。その為に名前を呼ぶのを躊躇ったりしてしまうんですね。一生懸命覚えようと頑張って下さってありがたいのですが、やっぱり事実として難しい。
そういう時にもう便宜上、あくまで便宜上ですよ、英語名ってあったら本当にスムーズなんですよね。英語名なら向こうも意味不明な発音の羅列を覚える必要がなく、関係もスムーズに始まるんです。
とは言えそれでも最初は本当に恥ずかしくて恥ずかしくて、自分の英語名を言うのも恐る恐るだったし、出来れば言いたくなかったし、どうしても言わないと進まない状況の時だけ「自分の英語名を言う時は、プゲラッチョしてる架空の日本人のことはもう完全に忘れる!!!」くらいの気持ちでいました。いや今もそうなんですが。
それでも面白いことに継続は力なりで、私の英語名も徐々にちょっと私の心に馴染んできたんですね。こんな事は予想もしてなかったので私自身ビックリしました。人って必要があれば柔軟になるものなんだなとちょっと認識を改められました。日々勉強ですな。
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