【ニュージーランドの文化】子供の学校への寄付金についてみんなが知りたいこと

【ニュージーランドの文化】 子供の学校への寄付金について みんなが知りたいこと小学校(primary school)
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ニュージーランドの学校に存在する「学校への寄付金」という制度

日本の義務教育期間の学校は特にお金を払わなくても授業が受けられますね。
制服があればそれは掛かるでしょうが、学校の授業自体(修学旅行等は別で)にはさほどお金が掛からないと記憶しています。

しかしこちらは小学校、もっと言うならば幼稚園からDonation(寄付金)という名の、実質「授業料」が発生するんですね。

「寄付金だから、有志が出せば良いんじゃないの?」

と思いますよね。それが違うんですよ。

寄付という善意を醸し出していて実質強制なんです。

振込先が渡されて「ここに○○日までに振り込んでください。そのレシートを年度初めに学校の事務局に各自提出してください」とグイグイと私達の懐に色んな意味で食い込んできます。私も最初は本当に面喰いました。

ここで念の為付け加えておきますが、ニュージーランドの語学学校は全くそういう制度はありません。あくまでも子供対象の教育施設に対してです。

 

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学校への寄付金の理由

日本にはないこの寄付金制度、何故あるかというと、要するに政府が、全部が全部の小学校に税金を満額出していないんですね。

こちらの面白い統計の1つに、それぞれ学区内に住む子供たちの家庭の所得がどの程度高いのかを調べているものがあります。そしてそのレベルはDecileという単位で表記されます。世帯の収入が高いとDecile10、反対に低いとDecile1です。

Decile10あたりの小学校に通う子は、親が大きな会社の社長だったり、そうでなくても裕福な家庭が多いです。反対にDecile1の小学校に通う子は、家に居ても満足にご飯が食べられない、服も買えないという位の貧しさです。

Decile10…大体お金持ちの多いエリア
Decile1…大体貧困層の多いエリア

政府はこのDecileに応じて助成金の予算を割り振っているんですね。

国としては貧しい子供は手厚く保護したいので、Decile1には手厚い予算を割きます。
しかしながらDecile10にはほぼ助成金はおりません。なぜなら家庭が裕福だからです。その下のDecile9や8などは10に比べたら降りますが、それでもやっぱり足りません。

助成金ですべてを賄えないとなると、やっぱり保護者から求めるしかないんですね。それが冒頭で書いたDonationという名の授業料になるんです。そのためDecileが高い学校はそのDonationもバカにならないくらいに高いです。

 

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Decileが高い学校の利点

Donationが高いという注意点はあるものの、良い所も多いです。まず金持ちの子供たちが通う学校なので個人所有の学用品が盗まれにくいです。

ちょっとビックリするかもしれませんが、こちらの学校はDecileが低い所になると、残念ながら子供が子供の学用品を盗むという事も現実としてあったりするようです。ここで念の為伝えておきますが全ての低い学校がそうという事ではないです。Decileが高い学校でも結局は子供の性格でそういう場面も発生することもあるでしょう。ここではあくまでも傾向としてそうだという事です。そして私の超個人的な体感としてはそれはどこか当たってるなと思わざるを得ません。

Decileが高い学校の残念な点

先程は利点をお伝えしましたが、残念な点もあります。

それは周りが余りにもお金持ちなので、例えば子供の誕生日パーティなどはかなり豪華なものになります。もっと言うなら屋内遊具施設全部を借り切ってケータリング頼んで豪華パーティは基本レベルな感じです。恐らく一回で5万円は下らないでしょう…。

そんな豪華パーティに呼んでいただけると嬉しいですが、収入によっては、お礼に自分の子供の誕生日にまた豪華パーティとかが出来ない肩身の狭さは覚悟しないといけないかもしれません。でもそんなのは気にしないという方なら良いのかもしれません。

 

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学校への寄付金の金額はどれくらい?

ここで具体的なお話になります。ニュージーランドに移住をしたいなと思っている方は、賃貸の高さはまず一番の懸念事項でしょうが、学校への寄付金も予算内に組み込んで考えたほうが良いと思います。

例えばDecile10だと年間$700-800のお金を納付し、更には毎月行われるイベント毎にまた少額の寄付金(数ドル~数十ドル)があると考えておいてください。

日本円に換算すると最初の納付だけで大体64000円くらい、あとは数百円から数千円の毎月の出費という感じです。(日本円で$1=80円で考えた場合)

まぁそれでもインターナショナルの学生の金額よりは比べ物にならないくらいに安いですけれどね。今は確か年間$14000くらいすると聞きました。

 

もしどうしても無理な場合

この寄付金(Donation)の存在、日本人にはなじみが全くないものなので見落とされがちですが、これは地味だけれど確実に家計に打撃を与えるものなので、もしこちらに来ることを検討しているなら、これはしっかり予算に入れておく事をお勧めします。

もしどうしてもドネーションが無理なら学校の事務局に相談することも可能です。
分納等の方法を提示してくれると思います。

ちなみに先生方に相談しても先生方はそういう事務的な事は分からないので「事務局に聞いてください」と返されるだけで時間の無駄になります、ご注意!

 

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